空家対策特別措置法(あきやたいさくとくべつそちほう)とは、2015年2月26に施行された法律で、正式名称は「空き家等対策の推進に関する特別法」と言います。

この法律は近年よく語られるようになった空き家問題に対処するために作られたもので、行政が問題のある空き家の改善を所有者にしてもらうように促すための方法や、そのための権利を定めています。

この記事では下記のことについてご紹介します。

  • 問題のある空き家とはどういうものか
  • 行政はその空き家の所有者に対してなにができるか
  • 空き家の活用方法

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空き家問題の実情と空家対策特別措置法の目的

人口減少、核家族化などによって空き家が増えています。

2)調査時点での居住状況等

調査時点(平成26年11月~平成27年2月)で、人が住んでいるものは31.3%、人が住んでいないものは65.0%となっている。(図3-2)

 

引用:平成26年空家実態調査 集計結果|国土交通省

空き家でもしっかりと管理されているのであればいいのですが、放置されている場合はいろいろな問題が発生します。

例えば以下のように、

  • 老朽化による倒壊
  • 害獣や害虫被害、浸水被害によって引き起こされる不衛生な状態
  • (放火や不法投棄など)犯罪に利用される など

建物が倒壊したり火を放たれることになれば近隣の家も巻き込まれますし、ねずみやシロアリ、浸水による被害を受ければ不衛生な状態になります。

調査を実施した戸建て空き家等の腐朽・破損の状態については、屋根の変形や柱の傾きなど建物の主要部分に不具合が生じているものが16.8%となっており、それ以外で、全体的に腐朽・破損があるものが1.3%、部分的に腐朽・破損があるものが23.8%と、腐朽・破損があるものが合わせて41.9%となっている。

それを調査時点での居住状況別にみると、人が住んでいないと回答したものでは48.9%、人が住んでいると回答したものでは31.2%となっている。

引用:平成26年空家実態調査 集計結果|国土交通省

そのような空き家は近隣住民の安全を脅かしたり衛生面での問題を産んでしまいますので、現行で問題のある、または将来的に問題が発しうる空き家の改善を所有者に行わせるようにと、「空家対策特別措置法」が作られました。

空家対策特別措置法で定められていること

空家対策特別措置法は以下のようなことを規定している法律です。

  • 空き家に関する国による基本指針の策定・市町村による計画の策定
  • 空き家等の情報を収集する
  • 空き家等&跡地の情報提供と活用
  • 特定空き家等への措置(除却・修繕・立木林の伐採などの助言or指導・勧告・命令・強制執行)
  • 市町村が行う空き家等に関する対策が円滑に行われるための費用の補助や地方交付税制度の拡充などの財政上の措置&税制上の措置

参考:空家等対策の推進に関する特別措置法

この中で私達が気にすべきことは、「空き家等が特別空き家等に指定されること」です。特別空家等に指定されてしまうと、市町村から改善や解体をするように言われ、できなければ強制的に解体せざるを得ないほか、その過程で課税額が増えたり、過料を支払わなければならなくなります。

(過料)

第十六条 第十四条第三項の規定による市町村長の命令に違反した者は、五十万円以下の過料に処する。

2 第九条第二項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、二十万円以下の過料に処する。

引用:空家等対策の推進に関する特別措置法第16条

またこの法律によって空き家の所有者の確認方法が従来よりも容易になりました。(第10条)

これまでは不動産登記簿を見て空き家の所有者を確認していましたが、空家対策特別措置法によって固定資産税の目的で得た情報を所有者を調べるために利用できるようになったのです。

これにより誰が所有者かを特定しやすくなったために、所有者に責任を問わせやすくなりました。

市町村から空き家の所有者に改善を求める過程については後にご紹介するので、まずは「空き家等」と「特定空き家等」とはなんなのか見ていきましょう。

空き家等と特定空き家等とはなにか

空き家家等

空き家等とは条文では以下のようになっています。

この法律において「空き家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう。

引用:空家対策特別措置法

簡単に言えば、空き家とはずっと使われていない建物や塀などの付随物、木や土地のことです。

特定空き家等

特定空き家等とは以下のことを指します。(第2条)

  • そのまま放置すれば倒壊などのおそれがある
  • 衛生上の問題が発生しうる
  • 景観を損なっている
  • その他放置することが生活環境の保全上、不適切である

冒頭で説明したような、「周囲への悪影響のおそれがある空き家」のことを特定空き家と言います。

特定空き家等に指定された場合どうなる?

調査の結果、特定空き家等と認められた場合は、以下の措置を受けることになってしまいます。

  • 市町村から対象の空き家の改善をするように助言or指導・勧告・命令をされる
  • 勧告まで進むと特例措置が外れ固定資産税と都市計画税が増える
  • 命令に従わないと50万円以下の過料の支払を命じられる

つまりは、段階を踏んだ上で所有者が適切な対応をしなかった場合、市町村がペナルティを与えた上、強制的な措置を施すことできるというわけです。

段階を追って強制対処に進む

前述のように市町村は空き家と認められる建物を調査し、調査の結果、特定空き家と認められれば、所有者に対して改善させたり、解体させるようにすることができます。

順序として助言or指導から始まり、従わなければ勧告、そして命令へと進み、命令しても所有者が従わなければ強制執行によって所有者がすべき対処を強制的に行うことができます。

市町村が空き家を調査する

市町村の調査または近隣住民からの苦情や通報によって対象の空き家に問題点があり、将来的に危険をおよぼすことがわかった場合、特定空き家等に指定されます。

空き家の所有者に助言をする

調査後、行政の介入が必要と判断された場合、市町村は所有者へ適正な管理を求める内容の助言をします。

助言に法的強制力はないので、この時点ではペナルティはないのですが、あとあとの事をかんがえると早いうちに改善に動いたほうがいいでしょう。

指導をする

助言より強いのが「指導」です。

すぐに改善が求められる場合やすでに助言を受けていても対応しなかった場合になされます。

勧告をする

勧告を受けた場合、住宅用地の特例の対象から外されることになります。

住宅用地の特例というのは「住宅用の家屋を対象として固定資産税額と都市計画税額が下がる」という優遇措置ですが、勧告を受けるとこの措置を受けられなくなるため、税負担が大きくなってしまいます。勧告の段階にはならないようにしたいですね。

勧告を受けたからもう終わりだ・・・税負担やばい、と自暴自棄になるのではなく、勧告の内容に従って空き家を改善しましょう。

改善されれば特定空き家を外してもらうことができ、また住宅用地の特例を受けることもできるので、万が一この段階になってしまっても改善に努めることが大切です。

一般住宅用地
(住宅やアパート等の敷地で200㎡以下の部分)
小規模住宅用地
(住宅・アパート等の敷地で200㎡以下の部分)
固定資産税:固定資産税評価額×1/3 固定資産税:固定資産税評価額×1/6
都市計画税:固定資産税評価額×2/3 都市計画税:固定資産税評価額×1/3

【参考】
▶総務省自治税務局固定資産税課 固定資産税制度について
▶東京都主税局 固定資産税(土地・家屋)・都市計画税

命令をする

勧告に従わなかった場合、命令を受けることになります。

この命令にも従わない場合、50万円以下の過料を支払うことになるので注意してください。

強制執行する

命令に従わない場合、いよいよ行政代執行法に基いて、強制執行をします。

強制執行といっても行政自身が解体や修繕をするわけではなく専門業者に委託して行うのですが、その際の解体費用などは空き家の所有者です。

したがって、これまで市町村からのお願いをことごとく断ってきた所有者でも、強制執行の際は費用を払わざるを得ない状況になります。

空き家は活用する

空き家は現時点では問題がなくとも、ゆくゆくは倒壊の危険性が出たり、衛生面で不安な状態になってしまうものです。

行政からの改善の求めを無視したとしても、前述したように所有者にとっても不利益(税負担増、過料)が産まれるので、そうなる前になんらかの対処をしましょう。

所有者自身が住む予定がないのであれば、他に解体、売約、賃貸という方法が考えられます。

解体する

建物部分を解体する方法です。

メリットは今後、空き家の管理が不要になることと、また土地を売却するときに老朽化した家が残っている状態(古家付土地)で売るよりも早く、高値で取引できる可能性があるということです。

解体のデメリットとしては、前述した住宅用地の特例を受けられなくなるということと、解体費用がかかるということです。

解体費用はどのくらいか

NPO法人空き家・空地管理センターが空き家の解体費用の目安を紹介していますので、そちらを引用させていただきます。

またこちらのサイトでは解体費用を抑える方法についても説明しています。


引用:NPO法人空き家・空地管理センター

空き家の解体費用はそれなりにかかりますが、そのため行政でも補助金を支給していることがあります。

以下のリンク先のサイトでは、空き家活用にかかる費用に対する補助金を支給している行政について全国規模で調べることができるので、ご自身が所有している空き家に使えるかどうか調べてみましょう。

参考:空き家活用の総合情報サイト 空き家活用の匠

以下の記事もご覧ください。

【関連記事】
▶土地売却の相場の調査法|計算方法と鑑定の依頼方法について
▶土地売却査定を依頼する時に知っておきたい基礎知識まとめ

売却する

空き家の状態にもよりますが、売却するという方法もあります。

売却のメリットは、土地も含めた空き家の管理と固定資産税の負担から開放されるという点です。

また所有者が亡くなるとその空き家は将来的に相続財産として所有者の配偶者や子どもが相続することになりますが、不動産という形よりも現金に換えて相続したほうが相続人同士で公平に分けやすいというメリットがあります。

【関連記事】
▶不動産売却を業者に相談する時に知っておくべき基礎知識まとめ
▶不動産売却の相場を確認する方法と相場を把握して高く売るための知識
▶住宅を相続する場合の相続税対策|相続税の申告期限に関する注意点

賃貸に出す

賃貸として誰かに入居してもらうことで、空き家問題を解消しつつ家賃収入を得られるという一石二鳥が望めます。

収入に関しては売却でも得られますが土地も建物も所有したままなので、いつか自分や親族が居住したり、不動産の形で相続財産を残しておけるという将来的な活用の幅を維持するという点で違いがあります。

毎月の家賃収入は魅力的ですが、売却とは異なり今後も建物や木々などを管理する必要があります。また入居してもらうにはリフォームやクリーニングなどのための費用が発生し、お金をかけても入居者が現れなければその分損をしてしまいます。他にも入居者との金銭や生活態度などのトラブルが発生する可能性があるので、ある程度リスクを考慮する必要があります。

【関連記事】アパート経営を始める前に注意すべき3つの事と失敗ない為の全知識

まとめ

最後にこの記事のまとめをさせていただきます。

  • 特定空き家等とは、【そのまま放置すれば倒壊などのおそれがある】【衛生上の問題が発生しうる】【景観を損なっている】【その他放置することが生活環境の保全上、不適切である】に当たるような空き家等のこと
  • 特定空き家等とみなされると行政(市町村)から改善を求められる
  • 行政は空き家所有者に対し段階的(助言・指導・勧告・命令の順)に対応を求める
  • 勧告後に改善がされなければ住宅用地特例が受けられなくなり、命令後でも同様なら50万円以下の過料を徴収される
  • 空き家の活用として、解体、売却、賃貸が挙げられる

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