不動産売却

住宅ローン返済が難しい人が任意売却を選ぶ理由&メリット・デメリット

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任意売却(にんいばいきゃく)とは、住宅ローンの借入金の返済に困っている人が、(通常、任意売却に精通する不動産会社が間に入って)債権者(金融機関)の合意を得て住宅を売却する方法です。

住宅ローンの残債の支払いは、任意売却の他に競売という方法によって行うこともできますが、任意売却には競売にはないメリットがあります。

この記事では、以下のことについてご紹介します。

・任意売却を選択する理由とメリット・デメリット
・任意売却後も住み続ける方法

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任意売却を選択する理由とメリット

なぜ任意売却を選択するのか、ということを理解していただくために、ここでは①住宅ローンを返済しないと起こることや②任意売却のメリットについてご紹介します。

住宅ローンの返済ができないときに起こること

住宅ローンを滞納した場合、以下のことが起こる可能性があります。

・期限の利益の喪失による全額一括返済
・競売(きょうばい)にかけられること

期限の利益という権利があります。これは借りたお金は返済期限まで返さなくてよい、というものです。一方で、一定期間に渡って返済を怠った場合、期限の利益を失ってしまいます。これを期限の利益の喪失といいます。

どのくらい返済を怠ったら期限の利益の喪失になるかは住宅ローン契約によって異なり、3ヶ月から6ヶ月ほどとされています。

期限の利益があるおかげで高額な支払いも分割して行うことができるのですが、その権利が失われれば、全額を一度に返済しなければいけません。

住宅ローンも例外ではなく、数ヶ月間滞納して期限の利益の喪失になれば、その時点での住宅ローンの残債を一括で返済する必要があります。

債権者に競売にかけられる

「一括返済してください」と言われても、無い袖は振れません。期限の利益の喪失後、債務者が住宅ローンの残債を一括で返済できない場合、債権者により住宅を強制的に売却されます。

これを競売といい、売却代金を住宅ローンの残債に充てることで、債権者は貸したお金を回収します。

【関連記事】任意売却は競売よりもメリットだらけ!両者の違いと任意売却の手続き

任意売却は競売を避ける手段|任意売却のメリット

競売で債権者が返済分を回収するのであれば、「任意売却と変わらないのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、任意売却には競売にないメリットがあります。

任意売却の方がより高い売却額を期待できる

競売にかけられた住宅の相場は、市場価格の60%~70%ほどとされています。なぜそんなに低いのかというと、競売にかけられた住宅は購入者にとって以下のようなリスクがあるからです。

事前に内覧ができるため内部の状態を把握できる

一方で任意売却は、購入希望者に住宅を内覧してもらうことができるため、売却の条件は通常の不動産売却と変わらず、市場価格に近い条件が期待できます。

競売・任意売却ともに、売却後の残債には引き続き返済義務があります。少しでも住宅の売却によって返す額を増やしたいのは当然ですから、より大きい売却価格を期待できる任意売却の方がよいというわけです。

引越し費用を売却代金から確保できる可能性がある

売却後は他の場所で暮らすことになるため、引越しについて考えることになりますが、引越しには何十万円ものお金がかかります。

任意売却では債権者と話し合いをすることで、売却代金から引越し代を捻出できる可能性があり、うまくいけば引越しにおける経済的な負担がない状態で新しい生活をスタートできるのです。

明け渡し時期を決めることができる

競売は裁判所の判断で強制的に行われるため、明け渡し時期については債務者が決めることはできません。1~2週間ほどで退去をするように言われます。

任意売却の場合は、債務者と債権者で交渉して決めることになりますから、競売より融通が利きます。

以上のように、任意売却を選択する理由は、高い売却額を期待できること、そして交渉次第で明け渡し時期を決められ、売却費用や引越し費用を用意する必要がないという点からです。

任意売却のデメリット

とはいっても、任意売却はよい面ばかり、というわけではありません。デメリットについても知っておきましょう。

信用情報に事故情報が載る

任意売却を行うには、意図して住宅ローンの支払いを数ヶ月間滞納します。

つまりは、任意売却を行う前の段階で、事故情報が登録されることとなります。崩した表現を使えば、ブラックリストに入るのです。

信用情報に事故情報が載ると、その後数年間、ローンを組めないというデメリットがあります。

タイムリミットがある

任意売却には期限があり、具体的には、競売の入札期間に入る前までがタイムリミットです。

入札期間に入る前の時点で任意売却を行うことについて、債権者から同意を得る必要があります。債権者からの同意が間に合わず、また競売の買受申出人の代金が納付されれば、いよいよ強制立ち退きに応じなければなりません。

なお、任意売却を行うときの流れについては以下の記事でご紹介していますので、よろしければ参考にしてください。

【関連記事】任意売却の流れとタイミングを逃さないための注意事項まとめ

住宅を手放したくないときにできること


任意売却をせざるを得ないが、住宅を手放したくないと考えることもあるでしょう。実は任意売却後も、リースバック買い戻しという方法によってその家に住み続けられるかもしれません。

リースバック

任意売却で第三者に売却して、以後はその第三者と賃貸契約を結び、売却した不動産に住むという方法です。

所有権は移るものの、毎月の賃料を払いながら住み続けることができるため、住環境を変えずに済みます。

リースバックのメリットとデメリット

メリットは①住み続けることができ、引越しを考える必要がないこと、②固定資産税がかからないことです。

デメリットは①賃貸料を毎月支払う必要があること、②競売の取り下げ期限までに手続きが完了しない可能性があることが挙げられます。

買い戻し

リースバックの一種ですが、親子(親子間売買)や親族(親族間売買)に買い取ってもらう方法です。住宅を一度売却して手放し、将来的にその不動産を再購入することによって、再び所有者になるのを目指す方法です。

買い戻し特約(売主が買い戻しすることのできる権利)を売買契約書の中で定め、登記しておくことで、売買代金を用立てることが出来れば将来買い戻すことが可能になります。尚、買い戻し特約の期限は10年が最長となります。

買い戻しのメリットとデメリット

メリットはリースバックと同様に①住み続けられることや②固定資産税がかからなくなることが挙げられます。

デメリットは、①買い戻しに協力してくれる親族が必ずしも見つけられるわけではないこと、②住宅ローンの審査が通りにくい、ということです。

住宅ローンの審査が通りにくい理由は、

・親子または親族間の家の所有者の移動は一般的に相続や贈与によるものである

・金利が安い住宅ローンで融資を受け、他のことに利用されるおそれがある

・売却額が公正さを欠くことが考えられる

などがあります。買い戻しをご検討されている方は一度、任意売却や買い戻しを専門的に取り扱っている不動産会社に相談してみましょう。

不動産会社が仲介に入っていることや売却額が適正であることなどで、信用されれば融資を受けられる場合もあります。

不動産会社に任意売却を依頼するときにチェックしておきたいポイント

通常の不動産売却同様に任意売却の際も不動産会社に依頼することになりますが、その際、どのようなことに注意すべきでしょうか。

任意売却の実績を有しているか

通常、任意売却で債権者と交渉を行うのは債務者と媒介契約を結んだ不動産会社です。仲介業をしている不動産会社ならどこでもいいというわけではなく、任意売却の案件について実績のあるところを探すべきでしょう。

交渉によって、毎月の返済額や引越し代金を売却代金から捻出できるかなどの結果が変わるからです。この差はかなり大きいので、不動産会社選びは慎重に行いましょう。

任意売却に弁護士は必須か

任意売却は必ずしも弁護士に依頼しなければうまくいかない、というわけではありません。

しかし、任意売却に関連する民事訴訟法や民事執行法、税法などの法律知識を持っている仲介者の方が、債権者との交渉を有利に進められる可能性が高いでしょう。

弁護士や税理士、が在籍する業者に依頼した方が任意売却を成功させやすいのではないかと思われます。

まとめ

任意売却は、引越し費用や売却費用を売却代金から捻出できる可能性があったり、売却額が市場価格に近かったりなど、競売にはないメリットをたくさん持っています。

「住宅ローンを返せそうにない…。」「滞納しそう…。」という状況の人は、早めに任意売却を数多く取り扱っている不動産会社などに相談しましょう。

任意売却を成功させるためにも、しっかりとした知識と実績のある不動産を見つけて、納得のいく売却を目指してください。

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