不動産売却

初めてのマンション売却|正しく不動産会社を選び高値で売却する方法

マンションの売却が満足いくものになるかどうかのポイントは、ほとんどが「満足いく価格で売却できるかどうか」の一点にかかっているのではないでしょうか。早く売れるか、営業マンの対応は丁寧だったかなど、そのほかの要素も重要かもしれませんが、満足を得られるかどうかの多くは売却価格に集約されるでしょう。

マンションを高く売却できるかどうかは、不動産会社選びで決まります。どのような媒体を使い、どのような販売方法を取り、どのような顧客層に、どのような付加価値を付けて売るか。こういった販売戦略によって、マンションがどれくらいの価格で売れるかが決まるからです。

ただし、不動産会社には悪徳なところがあるのも否定はできません。不動産会社選びを間違ってしまうと、高く売れないどころか、業者本意で売り手を無視した販売戦略によって、不利益を被ってしまうこともあります。

また、マンションの売却は人生で何度も経験するものではなく、ほとんどの方が初めてのはず。どういった流れで売却するのか、どういった書類が必要になるのか、どういった注意点があるのかなど、全体像を把握しておきたいことでしょう。

この記事では、初めてマンションの売却をするという方に向けて、マンションを高く売却するための、信頼できる不動産会社の選び方と、マンション売却の全体像、さらに、売却前に知っておいてほしい注意点を記載します。

この記事を読めば、マンションを売却するためにどのようなことをすべきか、そして、どのように不動産会社を選べばよいかわかるようになるはずです。さまざまな不安を解消して、初めてのマンション売却を成功に導きましょう。

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この記事の目次

マンション売却の流れ

まずは、マンション売却の全体像を把握するために、マンション売却の流れを紹介します。不動産会社任せにするのではなく、自分でもどういった準備が必要になるか確認しておきましょう。

なお、ここでは全体像を把握してもらうことが目的ですので、比較的簡単に解説しています。より詳しく知りたい方は、各章の関連記事を参考にしてください。

【関連記事】
マンション売却の流れ | 売却時の相場調査から引渡までの手順を解説

必要書類の準備

マンション売却には、次のような書類が必要です。大まかに分けると、必ず必要になるものと、付加価値をつけるために必要になるものの2種類があります。

付加価値をつけるものに関しては、必要に応じて用意するようにしましょう。

書類の種類 内容
必ず必要 身分を証明するもの 身分証明書(免許書など)、実印、印鑑証明書、住民票(登記簿の住所と現住所が違う場合)の4つ。
印鑑証明書と住民票は発行から3ヶ月以内のものをそろえる必要がある。
マンションが共有名義の場合には、名義人全員分が必要。
登記済証もしくは登記識別情報 一般的に「権利書」と呼ばれている書類。所有権移転登記をした際に、法務局から名義人に発行される。
2005年以前に登記した場合は「登記済証」が、2005年以降は「登記識別情報」が発行される。
紛失した場合の再発行は不可。『マンションの権利書を無くしてしまったけど大丈夫?』を参照。
固定資産税納税通知書 登録免許税(所有権移転登記)を算出するため、また固定資産税を清算するために必要。
固定資産税評価証明書は価格交渉をする上でも参考になる。
固定資産税納税通知書は通常毎年4~6月に送付されてくる。
固定資産税評価証明書は、各市区町村役場で取得可能。
固定資産税評価証明書
登記事項証明書 登記簿の記載内容を証明するもの。不動産の所在地や権利関係が記載されている。
管轄の法務局で取得が可能。
マンション管理規約 マンション運営の基本ルールを買い手に説明するために必要。
紛失した場合は、管理会社に連絡して取り寄せておく。
マンションの維持費に関する書類 管理費や修繕積立金など、買い手が支払うお金を説明するために必要。
購入時の売買契約書 譲渡所得税の確定申告で必要。
マンションの図面 間取りや設備の状況を買い手が確認するために必要。
設備仕様書
付加価値をつける
ために必要
耐震診断報告書 耐震やアスベストの使用など、物件の安全面や性能がわかる書類がある場合には、
買い手に安心感を与えるために提示しておく方が好ましい。
アスベスト使用調査報告書
地盤調査報告書
住宅性能評価書
購入時の重要事項説明書 買い手にマンションの注意点や魅力などを伝える際の補助になる書類。
パンフレットなど

 

さらに詳しく内容を知りたい人は、次の関連記事を参考にしてください。

【関連記事】
不動産売却における必要書類と書類を揃える上での注意点

不動産の相場を調べる

必要書類が準備できたら、次は不動産の相場を調べます。『レインズマーケットインフォメーション』や『土地総合情報システム』を利用してください。

なお、相場とは類似の取引事例(同じようなマンションの取引事例)を基本として、日当たりや面積、などの個別の要素で微調整がなされたもので、あくまで万人に向けた価格です。

あなたのマンションに高い価値を見出す人がいれば、相場以上での売却が可能です。あくまで相場は参考となるものだ、という程度に理解しておいてください。

【関連記事】
地域別のマンション相場を知る方法と高額売却する為の知識
マンションを売却する際の相場とできるだけ高く売る7つのポイント

査定を依頼する

次に不動産会社に査定を依頼します。査定の方法は「机上査定」と「訪問査定」の2種類があり、それぞれの違いは以下の表の通りです。

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机上査定 マンション名や間取りなどのデータを伝え、過去の取引事例から査定額を算定する。
査定額が出るまでに時間はかからないが、正確な額は出にくい。
訪問査定 実際に不動産会社の担当者がマンションまで足を運び、宅内の状況を確認して査定額を算定する。
査定額が出るまでに時間がかかるが、正確な額が出やすい

査定の方法は、どちらを依頼しても構いませんが、まずは一括査定サイト経由で机上査定を依頼してみるとよいでしょう。そうすることで、逆に信頼できない不動産会社が見えてくることがあります。

悪徳な不動産会社は、とにかく自社に仲介の依頼をしてもらうために、高い査定額を提示する傾向があります。そして一度売却活動を開始してしまえば、どんどんと売却価格を下げていく、というのもよくある手法の一つです。

あなたが自分自身で調べた相場と比べて過剰に高い査定額を提示してきた不動産会社は、少し警戒したほうがいいかもしれません。査定額の根拠を尋ね、納得いく答えが得られない場合には依頼しないようにしましょう。

【関連記事】
マンション売却における査定の流れと査定額を上げる秘訣
不動産の一括査定サイト「イエイ」のおすすめポイントと成功体験談

媒介契約を結ぶ

査定を依頼した業者のなかから、信頼できる不動産会社と媒介契約を結びます。どのように不動産会社を選べばよいかは、『マンションを高く売却するためのポイント』を参考にしてください。

法律的にはあなた自身で買い手を見つけても何の問題もありませんが、一般的には困難なことが多いでしょう。

そのため、買い手をあなたに代わって不動産会社に見つけてもらう=媒介を依頼するために結ぶものが、媒介契約です。

なお、媒介契約には『一般媒介契約』『専任媒介契約』『専属専任媒介契約』の3種類があり、それぞれの違いは次の通りです。

項目 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
契約できる不動産会社数 いくつでも可 1社のみ 1社のみ
契約外の不動産会社での仲介 営業経費を支払うことで可能 違約金が発生 違約金が発生
売主が自身で買主を探しての売却 可能 営業経費を支払うことで可能 違約金が発生
売主への状況報告義務 なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
レインズ(※)への登録義務 なし
(ただし任意で登録が可能)
契約締結から7日以内 契約締結から5日以内
契約期間 無制限
(行政の指導では3ヶ月以内)
3ヶ月以内 3ヶ月以内

 

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※レインズとは
レインズとは、国土交通大臣から認定を受けた、『指定流通機構』によって運営されている
不動産流通情報システムのこと。
売却予定の不動産情報が記載されており、指定流通機構に登録している不動産会社が閲覧可能。

どの媒介契約を選んでも自由ですが、できるだけ『一般媒介契約』にするようにしてください。

『専任媒介契約』や『専属専任媒介契約』の場合、『囲い込み(※)』などの手法を使い、不動産業社が不当に利益を得て、売り手が損をする可能性があるからです。

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(※)囲い込みとは
囲い込みとは、ほかの不動産業者から買い手の依頼があったときに、「すでに売れてしまっている」といって虚偽の報告をすることを言う。
媒介契約を結んだ不動産会社が、売り手と買い手の両方から仲介手数料を得るための手段。
宅地建物取引法の第47条で禁止されている違法行為。

それぞれの媒介契約がどういった内容かについて、詳しくは次の関連記事を参考にしてください。

【関連記事】
一般媒介契約の基礎知識|メリット・デメリットと一般媒介を選ぶべき人
専任媒介とは|契約形態や解約の注意点など基礎知識まとめ
専属専任媒介契約の基礎知識|専属専任媒介契約の特徴と注意点まとめ

売却活動のスタート

不動産会社と相談して売却価格が決定したら、いよいよ売却活動のスタートです。チラシの送付やWeb媒体への掲載、買い手の情報を持つ不動産会社への連絡などを、不動産会社が行ってくれます。

問い合わせの数を確認しながら、臨機応変に売却価格は変更するようにしましょう。

内覧希望者が現れたら、対応をしなければなりません。不動産会社に対応してもらってもよいですが、買い手に信頼感や安心感を得てもらうためには、あなた自身も同席することをおすすめします。住み替えのケースでまだ引っ越しが済んでいない場合は、居住している状態で対応しなければなりません。最低限の整理整頓や掃除をしておくことも重要です。

【関連記事】
マンションが売れない原因とは?買手を見つける改善策と対処法
マンションを高く売却するコツ|売却の必要知識はこれを読めば大丈夫

条件の交渉

購入希望者が現れたら、価格や引き渡し日、支払い方法などの条件について、買い手と交渉します。通常は不動産会社を介してやり取りを行います。

交渉時には、相手方の主張をすべて受け入れる必要はありません。内覧数が少ない場合には、「やっと見つけた購入希望者を手放したくない」と思ってしまいがちですが、あなたが納得できない場合には断ることも重要です。

購入申込書の受け取り

条件で合意すれば、買い手から購入申込書を受け取ります。購入申込書とは「買う意思がある」ことを示すものですので、あくまでキャンセルされる可能性があることを念頭に置いてください。

購入申込書は、以下の3点に注意するようにしましょう。

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購入希望金額 売却価格と違いがないか必ず確認する。値下げされていた場合、断ることも必要。
手付金の金額 売買契約時に支払われる手付金の金額は、売却価格の5%程度が一般的。
あまりにも低いとキャンセルされる可能性がある。
売買契約を結ぶ時期 購入申込書作成から1ヶ月先など、ある程度時間が空いている場合にはキャンセルされる可能性がある。
あまりに先の時期に設定されている場合には買い手にその理由を確認する。

売買契約

いよいよ買い手と売買契約を結びます。売買契約書の記載内容は宅地建物取引法で規定があり、次のようなものです。

  • マンションの表示(住所など)
  • 代金の金額と支払い方法
  • 引き渡し日
  • 付帯設備の引継ぎ(照明やエアコンなどを引き継ぐかどうか)
  • 抵当権の抹消
  • ローン特約(買い手に責任なくローンが組めなかったときに無条件でキャンセルできること)
  • 瑕疵担保責任(※)

また、このとき、買い手から手付金を支払ってもらいます。

【関連記事】
不動産売買契約書の書き方と不動産会社と売買契約を結ぶ際の注意点

(※)瑕疵担保責任とは

瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは、一見しただけでは簡単に確認できない欠陥がある場合、売り手が買い手に対して責任を負うことを言います。

具体的には損害賠償責任や契約解除を買い手が主張できますので、正直に告知するようにしましょう。

なお、瑕疵担保を負う期間は買い手と自由に合意ができ、一般的には3ヶ月とされています。

重要事項の説明

売買契約書に押印する前には、不動産会社の宅地建物取引士から『重要事項説明書』に沿って、契約内容の重要なポイントの説明を受けます。

このとき、専門的な用語が多く使用されることが通常です。わからないことがあった場合にはその場で必ず確認するようにしてください。

なお、重要事項の説明には厳格な規定がありません。不動産業者にとって不都合なことが書かれていない可能性がある、ということも頭の片隅に入れておきましょう。

重要事項の説明における注意点は『重要事項説明書を確認する』に記載がありますので、参考にしてください。

物件の引き渡しのための準備

売買契約を締結した後は、物件引き渡しのために準備を行います。

具体的には次のようなものがあります。

  • 司法書士への依頼
  • 相続登記(必要な場合)
  • ローンの完済(残債がある場合)
  • 引っ越し
  • 固定資産税の日割り計算 など

なお、相続登記に関して個人で行うことが難しそうな場合には、司法書士に依頼するようにしましょう。

残金決済・物件の引き渡し

引き渡し日になったら、いよいよ売却価格から手付金を引いた残金を買い手から受け取ります。

権利書などの必要書類や鍵などを買い手に渡せば、物件の引き渡しが完了し、晴れて売却が終わります。

なお、残金決済後は、銀行へのローン返済(ある場合)、抵当権の抹消登記や、所有権移転登記などを行わなければなりません。事前に司法書士に依頼しておくようにしましょう。

確定申告

マンションの売却が終わった後は、必ず確定申告を行いましょう。

詳しくは後述しますが、売却によって利益が出た場合も、利益が出なかった場合も確定申告は必要です。

利益が出た場合は、譲渡所得税といって所得税や住民税を支払わなければなりません。

一方、利益が出なかった場合には、特例によって現金還付を受け取ることができます。

【関連記事】
マンション売却したら確定申告不要?判断方法や申告書の書き方

マンション売却に必要な費用

マンションを売却する際には、さまざまな費用が発生します。売却価格ばかりに目を向けがちですが、費用にも目を向けておかなければなりません。

ここでは、マンション売却に必要な費用を確認してみましょう。

【関連記事】
マンション売却にかかる費用の一覧と売却費用を抑えるための秘訣

必ずかかるもの

仲介手数料

マンション売却で必ずかかるもののうち、最も高額なものが仲介手数料です。

仲介手数料とは、媒介契約を結んだ不動産業社に売買契約が成立したとき支払うもので、売却価格に一定の割合を掛けた金額分を支払います。

どんな割合になるかは不動産業者と媒介契約を結ぶときに決まりますが、宅地建物取引法で決められている上限通りとなるケースが多いです。

【宅地建物取引法で決まっている仲介手数料の上限】
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売却金額 仲介手数料の上限
200万円以下の金額 100分の5.4
200万円を超え400万円以下 100分の4.32
400万円を超える金額 100分の3.24

仲介手数料は、広告費や人件費などすべての費用を含んでいますので、これ以外に不動産会社に支払う費用は原則ありません。

また、完全な成功報酬ですので、売却にどれだけ期間がかかったとしても仲介手数料が増額することはありませんし、売買契約が成立しなければ、支払う必要はありません。

【関連記事】
不動産仲介手数料はいくらか| 手数料の算出方法の考え方と速算式まとめ

印紙税

印紙税とは、印紙税法によって決められた課税対象となる文書に課せられる税金で、マンション売却では売買契約書に収入印紙を貼付して支払います。

税額は売却金額によって変わりますが、2020年3月31日までは軽減税率が適用されます。具体的には次の表の通りですので、事前に確認しておきましょう。

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契約金額 本則税率 軽減税率
10万円以上50万円以下 400円 200円
50万円以上100万円以下 1,000円 500円
100万円以上500万円以下 2,000円 1,000円
500万円以上1,000万円以下 1万円 5,000円
1,000万円以上5,000万円以下 2万円 1万円
5,000万円以上1億円以下 6万円 3万円
1億円以上5億円以下 10万円 6万円
5億円以上10億円以下 20万円 16万円
10億円以上50億円以下 40万円 32万円
50億円以上 60万円 48万円

参考:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

抵当権抹消登記の費用

抵当権抹消登記の費用とは、マンションに設定されている抵当権を消す際に必要となる費用のことを言います。

抵当権とは、ローンを借りた際に銀行がマンションを担保としておく権利のことです。抵当権が設定されているかどうかは登記簿(登記事項証明書)の記載によって判断されますが、(仮にローンの支払い自体は終わっていたとしても)売却のときに設定があるままだと、買い手がつくことはありません。

いつ担保に取られるかわからないマンションを買いたいという人はどこにもいないからです。

そのため、マンションを売却する前には抵当権を抹消しておく必要があり、このとき抹消をしてもらうためにかかるのが抵当権抹消登記の費用なのです。

不動産1つにつき1,000円が必要で、抵当権抹消登記申請書に収入印紙を貼付して支払います。具体的な内容に関しては次の関連記事を参考にしてください。

【関連記事】
抵当権の抹消とは|抵当権の抹消を自分でするための手続きを紹介

所有権移転登記の費用

マンションを売却すると、所有権が売り手から買い手に移ります。このときに登記簿の所有権の記載内容を変更する必要があり、その際に必要となるのが所有権移転登記の費用です。

具体的な費用はマンションの固定資産税評価額に2%(2019年3月31日までは1.5%)で、所有権移転登記申請書に収入印紙を貼付して支払います。

なお、登録免許税法では、売り手と買い手が連帯して支払うことと決まっていますが、実際には買い手だけが負担するケースが多く見られます。

詳しい内容については次の関連記事を参考にしてください。

【関連記事】
不動産売買での登録免許税は軽減できる | 軽減特例で必要なことまとめ

引っ越しの費用

住み替えの場合には、引っ越しの費用もかかります。売買契約時には明け渡しの日を決定しますので、その日までに新居に引っ越しをしなければなりません。

引っ越しの費用はバラバラなので一概には言い切れませんが、引っ越しシーズンは高額になる傾向にありますし、混みあうので明け渡し日に間に合わない可能性があります。

マンションの売却が決まったら、早めに見積もりをしておくようにしましょう。

場合によってかかるもの

譲渡所得税

譲渡所得税とは、マンション売却で利益が出た場合に支払わなければない税金の総称で、具体的には所得税と住民税の2つのことを言います。

注意が必要なのは、譲渡所得税は『分離課税』であるため、ほかの所得と合算することができないという点です。

課税対象は利益部分のみで、マンションの所有年数に応じて次の通り税率が変わります。

所有期間 所得税 住民税
5年以下 30.630% 5%
5年超 15.315% 9%

なお、利益部分から3,000万円までは控除される『特別控除』など、さまざまな特例が設けられています。詳しい計算方法やそのほかの特例の適用条件などは、次の関連記事を参考にしてください。

【関連記事】
不動産売却にかかる譲渡所得税の計算方法とその他の税金の知識

住所変更登記の費用

登記簿に記載されている所有者(あなた自身)の住所と、現在の住民票の住所が異なっている場合があります。

マンション売却においては所有者が変わりますので、所有権移転登記(所有者をあなたから買い手に変更する登記)をする必要がありますが、このとき、登記簿上の住所と住民票の住所が一致していなければなりません。

もし、今のマンションを購入して登記した際に以前の住所で登記していたなどの理由で、住民票と一致しない場合には住所変更登記をしなければなりません。

費用は不動産1つにつき1,000円で、住所変更登記申請書に収入印紙を貼付して支払います。

その他費用

そのほか、マンションの価値を上げるために必要に応じて次のような費用が発生します。

内容 金額の目安
リフォーム 500万円前後
ハウスクリーニング 10万円前後
耐震診断 5~20万円前後
アスベスト調査 20万円前後

耐震やアスベスㇳの状況を気にかけている買い手は少なくありませんので、診断書や調査書を提出するだけでもマンションに興味を持ってくれることもあるでしょう。

一方、リフォームやハウスクリーニングは必ずしも実施する必要はありません。リフォームは売却価格を上げる可能性が高いといえますが、確実というわけではないので、不動産業者の営業マンと相談しながら決めるべきかと思います。

マンションを高く売却するためのポイント

「マンションの売却がうまくいった!」と感じるかどうかは、「どれだけの金額で売却できたのか」にその多くがかかっているといっても過言ではありません。

そして、マンションを高く売却できるかどうかは、どの不動産業者を選ぶかにかかっています。なぜなら、不動産業社の力量によってマンションの売却価格は大きく違ってくるからです。

それと同時に、あなたの戦略、具体的には、不動産業者や買い手にどのようにマンションをアピールするかといった点も重要になります。

ここでは、不動産業者の選び方と、アピールの方法という2つの軸から、マンションをできるだけ高く売却する方法を確認してみましょう。

信頼できる業者を選ぶ

詳しくは『こんな不動産業者に注意』に記載していますが、不動産業者のなかには、自社の利益しか考えず仲介を請け負っているところもないわけではありません。そのような業者に依頼してしまうと、あなたが損をする結果になってしまうかもしれません。まずは、信頼できる業者を選ぶことが最も大切です。

信頼できる業者を選ぶには、次の2つの点に注意して営業マンと接してみてください。

  • 営業マンに質問して反応を見る
  • 相場をすぐ口に出す営業マンは避ける

それぞれどういったことなのかを確認してみましょう。

営業マンに質問して反応を見る

担当の営業マンに次のような質問をしてみましょう。

  • 宅地建物取引士の資格は持っているか
  • これからずっと不動産業界で生きていくつもりか
  • 最近の販売実績はどうか
  • 過去に高値で売却できた実例
  • 高値で売却したときの販売戦略や販売方法
  • あなたのマンションの販売ビジョン

これらの質問に対して、明確に答えてくれるようであれば、信頼してもよいでしょう。一方、世間話をするなどして話をはぐらかしたり、はっきりとした答えが返ってなかったりする場合には依頼は避けたほうが無難です。

専門的な知識や戦略がなく、「とりあえず売れたらそれでいいや」と考えている可能性が高いからです。

相場をすぐに口に出す営業マンは避ける

何かと相場を基本にしてマンションの価格を決めようとする営業マンも避けたほうが安心かもしれません。なぜなら、マンションを高く売るためには、一般的な販売戦略ではなく、あなたのマンションに個別の価値を見出して、それに見合った販売戦略を取らなければならないからです。

そもそも相場とは、その地域の実勢価格や取引実績などを元にした「万人」に向けた価格です。けれど、マンションの買い手はたった一人。その人がマンションに価値を見出しているのであれば、相場など関係ありません。

マンションを高く売却するためには、マンションに価値を見出し、その価値を求めている人に情報を届ける必要があります。何かと相場で片付けようとする営業マンは、そういった販売戦略を真剣に立ててくれるような人ではない可能性があるのです。

地元の業者を選ぶ

不動産業者はたくさんありますが、できるだけ地元に根差した業者を選びましょう。なぜなら、買い手の80%以上が、マンションの半径2キロ圏内に住んでいる人だからです。

参考:不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なこと

地域の事情に詳しい業者でなければ、マンションの価値をきちんと把握できない可能性があります。やはり地の利は地元の業者にあります。

「大手のほうが安心できるはず」という考え方もあるかもしれませんが、単に「大手だから」という理由で選ぶのはあまりおすすめできません。大手であっても、地元に支店がある業者から探すのがいいでしょう。

マンション売却が得意な業者を選ぶ

一口に不動産業社といっても、実は得意な分野が会社によってそれぞれ異なります。

「土地の買取りが得意」「戸建ての仲介が得意」など、マンション以外の仲介が得意な業者を選んでしまうと、ノウハウがないために、本来売却できる価格から大きく値下げしなければならないこともあります。

ホームページを確認したり、営業マンに質問したりして、それまでのマンション販売実績や件数などを確認しましょう。

1日に会う業者は1社のみに留める

不動産業社選びにやっきになってしまうと、1日に何件も業者を訪ねるスケジュールを立てがちですが、あまりおすすめできません。

不動産会社はあなたと媒介契約をしたいと考えていますから、自分の会社と契約をすればどれだけメリットがあるかについて、さまざまな話をして説得してきます。

最後にはあなたも疲れてしまって、「人がよさそうだし、この不動産業者でいいか」と、安易に判断しかねません。

不動産業社が提示する媒介契約の条件を整理し、どこの業者を選ぶべきか比較検討するためには時間が必要です。そのためには、1日に何社も訪問せず、1社だけだと決めておくのが無難です。

できる限り売却期間に余裕が持てるようにする

住み替えの場合には、先に売却してから引っ越し先を見つけるか、先に引越しをしてから売却するか、それとも売却と引っ越しをほとんど同時期に行うか、という3種類の方法がありますね。

高くマンションを売却するためには、できる限り時間に余裕があったほうがよいです。売却に十分な時間をかけられないと、価格を大きく下げなければならないということになりかねません。

できるだけ時間に余裕を持つためには、先に引越しをしてから売却するのがおすすめです。売却の理由によっては難しいかもしれませんが、高く売却するためには売却期間をしっかり取れるほうが有利です。

あなた自身でマンションのアピールポイントを見つける

マンションを高く売るためには、不動産会社任せにするのではなく、あなた自身でもマンションのアピールポイントを見つけて、不動産会社に伝えておく必要があります。

マンションのアピールポイントを見つけるためには、マンションのスペック、つまり築年数や広さ、設備だけでなく、立地などにも目を向けてみましょう。

駅やスーパー、図書館までの距離だけでなく、近隣の環境の良さ、学校区の違い、住民税や補助金、行政の対応などについても、アピールできるポイントがないか探してみましょう

マンションの問題を隠さない

高く売却するためには、マンションの問題を隠さないようにする必要があります。なぜなら、買い手は購入する金額以外にも追加で費用が発生しないか気にしているからです。

マンションに興味を持ち、いよいよ本当に購入するか検討し始めたときに、後々費用がかかりそうな点に目が行ってしまうと、購入を躊躇してしまうでしょう。

さらに、問題点について言及してくれない売り手側の不動産会社や売り手自身にも、不信感を抱き始めます。

問題点を伝えるのは売却にとってマイナスになるのではないかと思うかもしれませんが、正直に、誠実に対応することが、結果的に買い手の信頼を得て、満足のいく売却につながるのです。

内見で買い手に直接会う

買い手の信頼を得るには、実際に買い手に会ってアピールすることが一番ですが、その最高の機会が内見です。

買い手が検討を購入すると、必ず内見に来ます。このときには、買い手が拒まない限り、できるだけ直接会ってマンションの良さをアピールするようにしましょう。

また、買い手はできるだけ「感じの良い」売り手から購入したいと思っています。笑顔で気さくに対応するだけでなく、玄関などを清潔にしておくことでも買い手の心をつかめるかもしれません。

買い手に直接会い、マンションとあなた自身の両方をアピールできるようにしておきましょう。

相場を知る

マンションの買い手は一人。その人が価値を見出せば相場など関係ないとはお伝えしましたが、売り出し価格を決めるために、そして、あなたの物件をアピールするためには、相場を把握しておくことも重要です。

なぜなら、ほとんどの買い手は、まず相場をもとにマンションの情報を詳しく見るかどうか決めています。そして、相場から大きく離れていた場合、マンションに価値を見出す人であったとしても、そもそも見向きもしてくれないといったことになりかねません。

そのため、あまりにも相場からかけ離れた価格を設定しないためにも、事前に相場を把握しておくことは大切です。相場を把握する方法はたくさんありますが、一括査定を使えば、相場を知りつつ、不動産会社探しも進められるので、おすすめです。

付加価値をつける書類を準備する

マンションの付加価値を高めるために、場合によっては『耐震診断書』『アスベスト調査報告書』などを作成しておくとよいでしょう。

すでにお伝えしましたが、買い手は購入後に別途費用がかかることを心配しています。「住んでみたけれど耐震に問題があった」「アスベストの被害が発覚した」というようなことはできるだけ避けたいはず。

そこで、こうした書類を提出できれば、付加価値を付けられるだけでなく、買い手の信頼も得られます。

不動産会社探しは一括査定サイトが便利

ここまで述べてきた通り、マンション売却では業者選びがカギとなってきます。

あなたの不動産が得意な不動産会社を効率よく見つけ、高値での売却を成功させるためにオススメなのが、「一括査定サイト」の利用です。

一括査定サイトってどんなもの?

不動産の一括査定サイトは、ネット上で自分の物件情報・個人情報を入力するだけで、一度に複数の不動産会社に査定依頼ができるというものです。物件情報をもとに査定可能な不動産会社が自動表示されるので、好みの会社を選んで依頼する、という仕組みです。

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一括査定サイトはココが便利
  • 複数社の査定価格を比べることで、最高価格相場がつかめる
  • 複数社に依頼することで、自分の不動産を得意とする業者に出会える確率が高まる
  • 効率よく売却活動が進められるうえ、利用も無料

不動産の売却におすすめの一括査定サイトは「すまいValue」「イエイ」「おうちダイレクト一括査定」

一括査定サイトは、比較的よく知られているものだけでも30以上。どれを使えばいいのか迷ってしまいますよね。

いえぽーと編集部では、運営がしっかりしていて信頼できる10サイトをセレクトし、利用をおすすめしています。

そのなかでも、特におすすめなのは以下の3サイトです。

  • すまいValue…業界を代表する大手ばかりが集まった、信頼感抜群のサイト
  • イエイ…地元密着系の不動産会社にも強いサイト。安心して利用できるサービスも充実
  • おうちダイレクト一括査定…新興サイトながら大手9社が登録しており、ヤフーのネットワークを使った売却支援も強力

さらに、ご自身の住まいに合わせて、以下のように一括査定サイトを組み合わせて利用するのが上手な使い方です。

首都圏や京阪神 政令指定都市などの大都市 比較的人口が少ない地域
すまいValue

おうちダイレクト一括査定
すまいValue

イエイ
イエイ

すまいValue(地域により未対応)

各サイトの特徴は以下の通りです。


国内不動産流通の4割を占める超大手不動産会社6社が運営する一括査定サイト
おすすめポイント
  • 査定依頼件数10万件以上
  • 2017年度、年間仲介成約件数11万件以上
  • 6社合計で約840店舗
利用者数 年間成約件数11万件以上
運営開始年 2016年
提携不動産会社数 6社 ※最大手のみ
最大査定数 6社
対応エリア 全国 ※一部未対応
運営会社 三井不動産リアルティ、住友不動産販売、東急リバブル、野村不動産アーバンネット、三菱地所ハウスネット、小田急不動産

約1,700社との提携で地元・中堅企業まで充実!ユーザー目線に立った各種サポートが豊富で査定時も安心
イエイ
おすすめポイント
  • 悪徳業者を排除する「イエローカード制」を採用
  • 地元・中堅企業まで網羅した約1,700の提携企業
  • 査定後のお断り代行サービスも実施
利用者数 400万人以上
運営開始年 2007年
提携不動産会社数 約1,700社
最大査定数 6社
対応エリア 全国
運営会社 セカイエ株式会社

ヤフーとソニー不動産が共同運営する新興査定サイト。大手企業9社による一括査定と独自の販売サポートが魅力
おすすめポイント
  • ヤフー検索も含めたオリジナルの販売網
  • 個性豊かな大手企業9社による一括査定
  • このサービスでしか依頼できない企業も
利用者数 データなし
運営開始年 2015年
提携不動産会社数 9社 ※大手のみ
最大査定数 9社
対応エリア 東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、京都、奈良、愛知、札幌市、福岡市
運営会社 ヤフー株式会社・ソニー不動産株式会社

こんな不動産業者に注意

「あなたのマンションに価値を見出し、家族構成やライフスタイル、そしてどのような価値観を持っている人に売却すべきかを把握し、直ちに最適な販売戦略を立ててくれる。

そして、マンションに価値を見出した人にとっても、あなたにとっても最適な価格を算定して、買い手、売り手双方が満足する販売を実践してくれる。」

不動産会社にこういったイメージを持っている人もいるかもしれませんが、現実は異なります。

すでに何度かお伝えしていますが、自社の利益しか考えていない不動産会社もあるのです。

不動産会社も営利企業なので、利益を追い求めるのは当然のことです。しかし、売り手や買い手の意向をないがしろにしたり、故意にだますような意図を持ったりしているような業者は、悪徳であると言わざるを得ません。

ここでは、そういった不動産会社の実態について解説します。

両手仲介のために囲い込みをする

マンションだけに限らず、不動産の仲介をする企業の利益は『仲介手数料』です。そして仲介手数料をできるだけたくさん手にするために、不動産業者が狙っているのが『両手仲介』です。

両手仲介とは、売り手、買い手双方の仲介を自社で行い、どちらからも仲介手数料をもらうことを言います。つまり、両手仲介であれば1つの不動産で2回分の手数料が手に入るというわけです。

両手仲介自体が悪いということではありません。実際、『宅地建物取引法』で禁止されているわけでもないのです。

しかし問題は、両手仲介を実現するために『囲い込み』をする不動産業社がいるということです。

囲い込みとは、他社の紹介で買い手が見つかったとき「すでに交渉中です」などと虚偽の報告をすることをいいます。つまり、両手仲介をしたいがために、他社で買い手が見つかったとしても紹介しないのです。

これをされてしまうと、売却活動が長引くだけでなく、自社で買い手が見つからないために価格をどんどん下げる必要があるなど、売り手にとっては不利益しか発生しないことになります。

価格を下げても仲介業者は儲かる

囲い込みをすると買い手を見つけるために価格を下げることになりますが、それでも仲介業者は儲かります。その理由は次の2点です。

  • 両手仲介ができる
  • リフォーム・クリーニング業者から紹介料をもらえる

どういうことなのか簡単に見てみましょう。

両手仲介ができる

すでにお伝えしましたが、価格が多少下がったとしても、1つの不動産で2回分の仲介手数料が手に入りますので、価格を下げず、売り手だけから仲介手数料をもらう場合よりも利益が出ます。

つまり、不動産業者にとっては、価格はそのままでほかの不動産業者が見つけてきた買い手に仲介するよりも、価格を下げてでも自社で見つけた買い手に仲介するほうが、利益が出るということなのです。

リフォーム・クリーニング業者から紹介料をもらえる

囲い込みのためになかなか買い手が見つからない場合、不動産業者によっては、リフォームやクリーニングが必要だと言って、売り手に対し業者を紹介することがあります。

リフォームやクリーニングで魅力的なマンションにして、買い手にアピールしましょうというのが不動産業者のロジックです。

しかし、不動産業社の本当の狙いは、リフォーム・クリーニング業者からの紹介料を手に入れることです。本当に悪徳な場合には、リフォームやクリーニング費用に加え、売り手に対しても紹介料を上乗せして請求することがあります。

マンションの状態によっては、リフォームやクリーニングをする必要があるケースもあるでしょう。しかし、本当に必要かどうかについては十分に注意しなければなりません。

また、リフォーム・クリーニング業者はあなた自身でも簡単に見つけられるはずです。不動産業社の思惑にはまってしまわないように気をつけましょう。

『おとりチラシ』を配布する

とにかく媒介契約を取り付けて、両手仲介がしたい不動産会社は、『おとりチラシ』を配布している場合があります。

おとりチラシとは、「あなたのマンションを○○万円で買いたい人がいます」といった内容が書かれたチラシです。しかし、実際にはその値段で買いたい人はいません。

不動産会社に直接問い合わせてみると、「媒介契約を結んでからでないと買い手を紹介できません」と伝えられますが、いざ媒介契約を結ぶと「もう別のマンションの購入を決めてしまったようです」などと言われ、新たに買い手を見つけなければならない状況になるのです。

媒介契約さえ結んでしまえば、あとは値下げをしてでも利益が出るのですから、とにかく売り手を獲得するために、どんな手法でも使う不動産会社もいるということです。

不動産の専門知識がある人ばかりではない

不動産会社の人であれば、みんな専門的な知識を持っているんだろうと考えるのは自然なことです。

不動産の売買に関して専門的な知識があるのは『宅地建物取引士』です。ですが、営業マンが宅地建物取引士でない可能性も十分にあります。

法律によって、事務所(営業所)ごとに5人に1人は宅地建物取引士がいなければならないと決められていますが、翻せば5人に4人は専門的な知識がない可能性があるということです。

営業マンが宅地建物取引士の資格を持っていなければならないという決まりはありません。専門的な知識がなかったとしても、売買契約はいくらでも成立するからです。

しかし、不動産売買の法律、とくに瑕疵担保責任などについて詳しくなければ、売買成立後に売り手であるあなたが多額の損害賠償を支払わなければならないこともあります。

自分の売り上げしか考えない営業マンが担当になってしまった場合、思いもよらないトラブルに巻き込まれてしまうこともあることは十分に理解しておきましょう。

マンション売却でだまされないためにできること

信頼できる不動産業者の選び方はすでに紹介しましたが、それでも心配だという方に向けて、囲い込みを避け、不当に安い価格で売却されないようにするために、不動産業者と契約を結ぶ前や、買い手と売買契約を結ぶ前にすべきことをお伝えします。

販売活動についての決まりを契約書に追記する

媒介契約を結ぶ不動産業社を絞ったら、媒介契約書に次のことを記載してもらうようにしてください。

➀次の販売方法を列挙し、必ず実行すること

  • 近隣への折り込みチラシの配布とその回数
  • 新聞店の配布証明書の提出
  • 投げ込みチラシ配布の枚数とその回数
  • レインズのほか、Web媒体への情報掲載
  • 買い手の情報を持つ不動産会社への連絡とその報告

②販売活動に疑問があった場合や不正があった場合には、媒介契約を解除すること
③守秘義務を遵守すること

このような条件を媒介契約書に記載するよう求めた場合、不動産業社側に緊張感が走ることは確実ですし、自社の利益しか考えていない場合には、断られることもあります。

しかし、本当に満足のいく売却をしたいのであれば、この内容を媒介契約書に記載できない不動産会社とは、媒介契約を結ばないほうがよいでしょう。

一般媒介契約を結ぶ

媒介契約には『一般媒介契約』『専任媒介契約』『専属専任媒介契約』の3種類があることをお伝えしました。もし可能であるならば、『一般媒介契約』を結ぶことをおすすめします。

専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んだ場合には、ほかの不動産会社と重ねて媒介契約を結ぶことができませんから、不動産業者としては時間をかけて囲い込みが行えるからです。

一方、一般媒介契約であれば、ほかの不動産業者(売り手側の)が先に買い手を見つけてしまっては、それまでかけた費用が無駄になりかねませんから、囲い込みを行うだけの余裕がありません。

不動産業社(買い手側の)から買い手の連絡があった場合には、直ちに売買契約を結びたいという欲求が働くはずです。

専任媒介契約を結ぶ手もある

注意が必要であるのは、一般媒介契約の場合、不動産業社が積極的に販売活動をしない可能性があるということです。誠実に販売をしても、ほかの不動産業社が先に買い手を見つけてしまっては、利益が出ないどころか、それまでのすべての労力が無駄になってしまいます。

つまり、積極的に不動産会社に販売してもらうためには、囲い込みがある可能性を十分に理解したうえで、専任媒介契約を結ぶという手もあるということです。

販売活動の証拠を報告させる

媒介契約書に販売活動についての決まりを記載したとしても、不動産会社に入ってくる買い手の情報を、あなたが確認する方法はありません。そのため、できるだけ販売活動についての証拠を提出してもらうようにしましょう。

販売活動の状況を報告してもらったとしても、仮に虚偽の報告であれば『囲い込み』を行っているかどうかを確認することはできません。

しかし、不動産会社にとっては一定のプレッシャーになるので、ある程度囲い込みの抑止力になることは期待できます。

告知書の内容を確認する

告知書とは、マンションの欠陥など、買い手側にとってリスクとなることを通知するための書類です。これについても、不動産業社がしっかりと書いているか記載しておきましょう。

買い手が見つからないからといって、告知すべき内容を記載していなかった場合には、あなた自身が損害賠償責任を負う可能性があるからです。

なお、告知書に記載する代表的な内容は次の通りです。

  • 雨漏り
  • シロアリ
  • 腐食(ベランダや水回り)
  • 配給水管の故障(水漏れ・サビ・つまりなど)
  • 傾き
  • 増改築
  • 漏水・浸水
  • 振動・騒音・臭気
  • 電波障害
  • 近隣住民との問題
  • 生活に影響がある施設(ごみ処理場・暴力団事務所・火葬場など)
  • 心理的影響(自殺・殺傷事件)  など

重要事項説明書を確認する

重要事項説明書(通称35条書面)とは、不動産会社が買い手に対して、マンションや取引に関わる重要事項について説明するための文書のことを言います。

不動産の売買では、売買契約の成立に先立って、宅地建物取引士が重要事項を説明しなければならないと宅地建物取引業法で定められているのです。

これは売り手にも買い手にも不動産の取引を通じて不利益が発生しないようにするために義務付けられた仕組みですが、重要事項の記載内容には明確な決まりはありません。

  1. 取引不動産の権利関係
  2. 取引対象不動産に係る法令上の制限
  3. 取引対象不動産の状態やその見込み
  4. 契約の条件

上記について説明しなければならないと決められているだけで、それぞれの内容についてどういった点を説明しなければならないかの決まりはないのです。

したがって、売り手や買い手が疑問に思ったり、取引したくなくなったりする内容、つまり不動産会社に不都合な点は、記載されていない可能性があります。

もし、売買が成立したあとにトラブルがあった場合、不動産会社が間を取り持ってくれることはありません。売り手と買い手で問題解決しなければならないからです。

重要事項説明書に記載があるものに関しては検討可能かもしれませんが、書いてないことを見つけ出して指摘するといったことは、売り手自身には困難なことが多いでしょう。

必要に応じて弁護士などの法律の専門家に内容をチェックしてもらうことをおすすめします。

マンション売却でよくある疑問

最後に、マンション売却でよくある質問を記載しておきます。参考にしてください。

マンション売却までの期間ってどれくらい?

マンションの売却までの期間に相場のようなものはありません。売り手がすぐに見つかれば1ヶ月で終わることもありますし、いつまでも見つからなければ、年単位でかかることもあります。

ただ、6ヶ月程度で売却できている人が多いようですので、一つの目安になるでしょう。

【関連記事】
マンション売却にかかる期間と希望の期間で売却するための3つの方法

住宅ローンが残っているけれど売却できる?

住宅ローンが残っていたとしても、マンション売却は可能です。ただし、抵当権を外すために、売却時にはローンの残債を一括で返済する必要があります。

マンションを売却した金額でローンの残債が返済できない場合には、自己資金を投入したり、住み替えローンを利用したりしなければなりません。

【関連記事】
ローン残債のある住宅を売却したい|状況に応じた売却方法まとめ

マンション売却に有利な時期ってある?

年度末の3~4月、もしくは、転勤が多い9~10月に売却数が多くなる傾向にあります。

少しでも高く売りたい場合には、この2つの時期を狙ってみるとよいでしょう。

【関連記事】
マンション売却に適した時期と判断基準|タイミングよく売るための知識

マンションの権利書をなくしてしまったけど大丈夫?

登記済証や登記識別情報を紛失してしまった場合、本人確認情報を作成しなければなりません。

本人確認情報とは、売り手がマンションの所有者であることを証明する書類で、司法書士や弁護士が作成できます。

もし紛失してしまった場合には依頼するようにしてください。

他人名義のマンションも売却できる?

家族が権利者であるなど、他人名義のマンションを売却しなければならないこともあるでしょう。基本的には、マンションの所有者でなければ売却はできませんが、例外的に次の3つの方法で、所有者でなくても売却が可能です。

※スマホの方はスライドします

方法 内容
名義変更する 所有権移転登記を行い、あなたが所有者となって売却する
代理人になる 委任状を作成し、あなたが所有者の代理人となって売却する
成年後見制度を利用する 本人に判断能力がない場合に、財産管理と身上配慮を行う人を決める制度。
家庭裁判所を通じて後見人を選定する。

詳しい方法は、名義変更に関しては司法書士、代理人や成年後見制度に関しては弁護士に確認してみてください。

まとめ

マンション売却の全体像と注意点について理解していただけたでしょうか。

マンションの売却が成功するかどうかは、信頼できる不動産会社に依頼できるかどうかにかかっています。いろいろな不動産会社を比較して、本当に信頼できるところを見極めましょう。

また、高く売却するためには、あなた自身でアピールすることも重要になります。物件のスペックや立地だけでなく、いろいろなところに目を向けて、アピールポイントを探すようにしてください。

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