不動産(マンション、戸建)を売却する際に、住宅ローンの残債額が売却価額よりも大きい場合は通常売ることができません。しかし、住宅ローンの返済が厳しいという理由でさっさと手放したいときや買い替えたいけど、売却するマンションの住宅ローンの残債の資金を集められないとき、それを打開する方法があります。

この記事では、ローンの残債額が売却代金で賄えないときでもマンションを売却する方法とそのリスクについてお話します。

 

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住宅ローンの残債がある場合でもマンションの売却自体は可能

マンションを売却するときに住宅ローンがまだ残っている場合は、売却で得た代金を使い一括で完済するのが一般的ですが、返済するタイミングは決済日に買主から入金があったときです。

したがって、住宅ローンがあっても売却すること自体は可能ということになりますが、気になる点は、買主から得た売却代金でローンを完済できないときです。

つまり、売却代金より住宅ローンの残債のほうが多いときですが、この場合、残債をどう支払えば良いのでしょう? そもそも売却代金でも完済できない状態で売却などできるのでしょうか?

具体的な方法としては、「任意売却」と「買い替えローン」という2つの方法がありますので、2つの概要とメリット・デメリットをご確認ください。

住宅ローンの残債がある場合の対処法1:任意売却を行う

住宅ローンの残債を売却代金でまかなえきれないときの選択肢として、任意売却があります。任意売却とは、完済できない住宅ローンがある状態でも売却することが可能で、ローンの返済に困っている人が競売にかけられることを避ける手段として用いられます。
※競売での価格は市場価格の40~60%ほどまで落ちる

主な流れとしては、不動産コンサルタントを通して債権者である金融機関からの合意を得ることで、住宅ローンの担保として設定される抵当権を外した状態(抵当権の抹消)で売却することができます。

抵当権とは:銀行などがローンを貸す際、回収できない場合に担保として不動産を確保しておくこと

当たり前ですが任意売却により抵当権をはずしたところで住宅ローンが消えるわけではないので、完済するまで支払う必要があります。

任意売却後に残った住宅ローンはどう払うのか

任意売却によって抵当権をはずすので、無担保の状態で住宅ローンが残ります。「売却価格で賄えない金額分がそのまま残るなら意味がないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、債権者である金融機関と話し合いを重ねる中で、分割して少額での返済が可能になり、競売のような強制的かつ多額の支払をすぐに行う状況を回避することができるのです。

任意売却をするメリット

競売と比べたとき売却価格があまり下がらない

前述のとおり、競売で落札される額は市場価格の40~60%ほどの価格です。一方で任意売却は、債権者がわざわざ競売を避け任意売却を許可している上により多くの回収額を望んでいるので、競売のように市場価格や相場から極端に価格が落ちることは考えにくいのです。

売却にかかる費用を売却費用から捻出できる

通常、不動産を売却しようとすれば不動産会社への仲介手数料などの売却費用を用意する必要があります。任意売却であれば(債権者からの許可が必要ですが)、仲介手数料や滞納していたマンション管理費などを売却代金から賄える可能性があります。

引っ越し費用が出るかもしれない

確実なことではありませんが、売却代金から引っ越しの費用を賄うことを債権者が許してくれるかもしれません。

任意売却するデメリット

うまくいかなければ競売にかけられる

債権者次第ではありますが、売却ができないまま時間が過ぎていけば、さっさとお金を回収しようと考えます。そうなれば競売にかけられることになります。競売での価格は普通に売却するより低額になりがちですので、マンションの所有者としては返済できる額が任意売却で売れたときより少なくなります。

一定期間は他のローンが組めなくなる

任意売却の過程で住宅ローンの支払をしない時期を作るので、支払がなかったということで個人信用情報機関に「未払い」という情報が登録される、いわゆるブラックリスト状態になります。信用機関に情報がいくことで、その後数年間、ローンを組むことができなくなります。

住宅ローンの残債がある場合の対処法2:買い替えローンを利用する

買い替えローンとは、売却した上で新しく不動産を買うときに使える方法で、購入する不動産の価額と残債額を合算させて新規の住宅ローンを組むことです。売却するマンションの払えきれなかった残債を新規のローンで融資された資金を使い完済することができます。

買い換えローンを使うメリット

残債をなくすことができる

必然的に売却マンションの住宅ローンを完済した上で新しい家に住むことができます。

残債分の金額は譲渡損失として特例を受けられ控除できる

不動産売却における損失を譲渡損失とよびますが、これにより給与所得から損失額を差し引き、所得額を減らすことができ、所得税を控除することができます。

譲渡損失についてはこちら下記の記事をごらんください。

参考:譲渡損失とは | マイホームを売却して赤字になったときに使える2つの特例

買い換えローンを使うデメリット

般的な住宅ローンと比べ求められる返済比率が低い

普通に住宅ローンを組む場合40%未満の返済比率を求められることが多いのですが、買い換えローンの場合、求められる返済比率が30%未満であることが多いため、ある程度収入が多い人でないと買い換えローンを組めません。

返済比率とは、年収に対する住宅ローンの年間に返済する割合を指します。

残債の返済日が新しいローンを組む日と同日である

残債と新規のローンの日が同じということは、売却するマンションの決済が買主からおこなわれ、残債を入金し、その上でローンを組むことになりますので、作業が多く、不動産会社や買い手の協力が欠かせなくなります。

住宅ローンの残債がある場合の対処法3:その他

自己破産も場合によってはあり

状況によっては自己破産をし、すべての債務を免責される選択をすることもあります。

自己破産をする前提で話を進めたとき、果たしてその前に任意売却によりマンションを始めとした不動産を手放したほうがいいのでしょうか?

任意売却後に自己破産をするのがベター

自己破産では財産の所有の有無で手続きが変わります。財産を持っていると管財事件といって手続きに時間がかかり、また財産を売却したり、管理したりする役目を負う破産管財人に対するお金を50万円ほど払う必要があり、負担が大きくなります。一方で財産を所有していない場合、手続きも管財事件と比べ早く済み(3ヶ月ほど)破産管財人もいないので50万円もかかりません。

ローン返済を続けながら賃貸に出す

もしも買い替えを急いでいないのであれば、ローンを完済するまで部屋を貸し出すという手段もありますが、住宅ローンの対象は本来、借入を受けている本人が居住するための不動産です。したがって賃貸ローンに切り替えたり、融資契約を確認する必要があります。

時間に余裕があるなら一括査定も受けてみる

まだ時間が許すなら、高値で売却してくれそうな不動産会社を見つけ、残債の完済を目指すという方法もあります。ここで、改めて不動産会社探しの重要性と、その際の一括査定サイトの活用法を確認してきましょう。

あなたの不動産を得意とする不動産会社に出会うことが売却の成功のカギ

不動産を売却する際は、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。しかし、不動産会社ならどこでもいいわけではありません。あなたの不動産を得意とする会社に依頼することが大切です。

得意な不動産会社と苦手な不動産会社

では、そのような不動産会社はどのように見つければいいのでしょうか?そこで役に立つのが「一括査定サイト」です。

一括査定サイトを使ってあなたの不動産が得意な不動産会社を効率よく探す

不動産の一括査定サイトは、ネット上で自分の物件情報・個人情報を入力するだけで、一度に複数の不動産会社に無料で査定依頼ができるというものです。物件情報をもとに査定可能な不動産会社が自動表示されるので、好みの会社を選んで依頼する、という仕組みです。

一括査定イメージ

不動産会社によって出す査定額はバラバラです。そのため、査定額が出たら金額はもちろん、その根拠も各社に尋ねて比較しましょう。上の図だと、細かい部分まできちんと評価して高額を出してくれているA社に依頼したくなりますね。

ただし、買い手が付かないような過剰に高い金額になっていないか、注意も必要です。高額査定はうれしいものですが、それに加えて納得のいく根拠を示してくれる不動産会社を見分けることが重要です。

このように、一括査定サイトを使うことで、個別に不動産会社に連絡するよりも格段に効率よく依頼できるうえ、各社の比較を通じて、自分に合った不動産会社が見つけやすくなるのです。

よくある疑問

Q.まだ売却時期が決まっていないが、査定してもらえる?
A.査定してもらえます。査定結果を見てから、売却時期の検討を始めても問題ありません。

Q.住宅ローン完済前だが、売却できる?
A.売却できます。ただし、売却の完了時に住宅ローンの残額を一括返済することが条件になります。そのため、まずは査定を受けて住宅ローンの完済が可能かどうかを確かめましょう。

おすすめの一括査定サイトはこの6つ|組み合わせ例も紹介

一括査定サイトは、比較的よく知られているものだけでも30以上。どれを使えばいいのか迷ってしまいますよね。

いえぽーと編集部では、運営歴の長さや利用者数の多さから、信頼できる11サイトをセレクトし、利用をおすすめしています。

そのなかでも、特におすすめなのは以下の6サイトです。

サイト名 長所/弱点 提携不動産会社 対応エリア 利用者数
運営開始年
【おすすめ度】
★★★★★

すまいValue

公式サイトへ
【長所】
・超大手6社のみの参加で安心感抜群
・最大手3社に一括査定が依頼できる唯一のサイト

【弱点】
・人口が少ない地域は未対応の可能性あり
6社
・三井不動産リアルティ
・住友不動産販売
・東急リバブル
・野村不動産アーバンネット
・三菱地所ハウスネット
・小田急不動産
全国
※一部未対応
年間成約件数11万件以上
/2016年
 
【おすすめ度】
★★★★★

HOME4U

公式サイトへ
【長所】
・業界で最も運営歴が長く信頼感アリ
・NTTグループの運営で情報保護も含めて安心

【弱点】
・大手で参加していない会社がある
約1,300社 全国 約700万人
/2001年
 
【おすすめ度】
★★★★★

おうちダイレクト

公式サイトへ
【長所】
・月間訪問者数約1,100万人の「Yahoo!不動産」への掲載で強力な広告力
・売却エージェント制に特色があるSRE不動産(旧ソニー不動産)に唯一、一括査定依頼可能

【弱点】
・人口が少ない地域は未対応の可能性あり

・SRE不動産
 (旧ソニー不動産)
・大京穴吹不動産
・大成有楽不動産販売
・ロイヤルハウジング
・ポラスグループ
・東宝ハウスグループ
・オークラヤ住宅
・CENTURY 21
・大阪宅建協会
・京急不動産
ほか

全国
※一部未対応
データなし
/2015年
 
【おすすめ度】
★★★★★

イエイ

公式サイトへ
【長所】
・「イエローカード制」で悪徳業者を徹底排除
・「お断り代行サービス」など各種サポート体制が充実

【弱点】
・大手で参加していない会社がある
約1,000社 全国 400万人以上
/2007年
 
【おすすめ度】
★★★★☆

イエウール

公式サイトへ
【長所】
・利用者数1,000万人以上は業界No.1
・参加不動産会社数は約1,600社でこちらも業界屈指

【弱点】
・運営歴が浅く、サポートはやや少なめ
約1,600社 全国 1,000万人以上
/2014年
 
【おすすめ度】
★★★★☆

リビンマッチ

公式サイトへ
【長所】
・希望地域が対応外の場合、スタッフが査定してくれる会社を探してくれる

【弱点】
・大手で参加していない会社がある
約1,400社 全国 約440万人
/2014年
 

さらに、ご自身の住まいに合わせて、一括査定サイトを組み合わせて利用するのが上手な使い方です。

1つの一括査定サイトで依頼できる不動産会社の数は限られているので、あなたにとって最適な会社がそこだけで見つかるとは限りません。複数の一括査定サイトを組み合わせて使えば、より多くの不動産会社を比較できるようになるので、自分に合った会社が見つかる可能性が高まるでしょう。

以下でおすすめの組み合わせ例をご紹介していますので、参考にしてください。

3大都市圏などの大都市部 それ以外の地域
すまいValue
公式サイトへ

HOME4U
公式サイトへ

おうちダイレクト
公式サイトへ
イエイ
公式サイトへ

イエウール
公式サイトへ

リビンマッチ
公式サイトへ
ポイント ポイント
大都市は大手のカバー率が高いので、「すまいValue」はぜひ利用したいところ。加えて「HOME4U」と「おうちダイレクト」で中堅から地場の実力派も候補に入れる。 1つのサイトで候補に挙がる社数が少ない可能性があるため、提携社数の多い3サイトを組み合わせて選択肢を広げるのがポイント。

各サイトの特徴は以下の通りです。


すまいValue

おすすめ度
           

国内の不動産流通4割を占める超大手6社が直営する一括査定サイト

  • 提携1,000社以上
  • 運営歴が長い
  • 大手に強い
  • 地元密着に強い
こんな人におすすめ
  1. ネームバリューのある不動産会社に仲介依頼したい
  2. 売却対象の物件が人口の多い都市にある
  3. スピーディーかつ確実に売却を実現したい

査定依頼数は累計18万件以上、2018年度の仲介成約件数は11万件以上。
6社合わせて約870の店舗で全国の査定・仲介依頼に幅広く対応。
宅地建物取引士の保有率は96%を越え、安心・安全な取引を実現。

利用者数 年間成約件数11万件以上 運営開始年 2016年
提携不動産会社 6社 ※最大手のみ
最大同時査定依頼 6社
対応エリア 全国 ※一部未対応
運営会社 三井不動産リアルティ、住友不動産販売、東急リバブル、野村不動産アーバンネット、三菱地所ハウスネット、小田急不動産

HOME4U

おすすめ度
           

業界で最も長い運営歴があるNTTグループの一括査定サイト

  • 提携1,000社以上
  • 運営歴が長い
  • 大手に強い
  • 地元密着に強い
HOME4U
こんな人におすすめ
  1. 大手にも地元密着にもバランスよく査定依頼したい
  2. 厳しい審査に通った不動産会社のなかから選びたい
  3. 情報セキュリティに安心感があるサイトを使いたい

運営開始が2001年と業界最年長の一括査定サイト。
厳選した不動産会社のみと提携し、悪徳業者は徹底排除。
NTTグループの運営で個人情報保護などの面でも安心感あり。

利用者数 700万人以上 運営開始年 2001年
提携不動産会社 約1,300社
最大同時査定依頼 6社
対応エリア 全国
運営会社 株式会社NTTデータ・スマートソーシング

おうちダイレクト

おすすめ度
           

Yahoo!とソニーグループが共同運営する一括査定サイト

  • 提携1,000社以上
  • 運営歴が長い
  • 大手に強い
  • 地元密着に強い
こんな人におすすめ
  1. 3大都市圏で不動産売却を検討中
  2. Yahoo!不動産で幅広く宣伝してみたい
  3. 大手から中堅・地場まで幅広く査定してほしい

月間訪問者数約1,100万人のYahoo!不動産に物件情報を掲載可能。
Yahoo!JAPAN自体の月間ページビューは約155億にも上り、
多くの買い手に情報が届く強力な広告力を誇ります。

利用者数 データなし 運営開始年 2015年
提携不動産会社 SRE不動産(旧ソニー不動産)、大京穴吹不動産、大成有楽不動産販売、ロイヤルハウジング、ポラスグループ、東宝ハウスグループ、オークラヤ住宅、CENTURY 21、大阪宅建協会、京急不動産 ほか
最大同時査定依頼 9社
対応エリア 全国 ※一部未対応
運営会社 ヤフー株式会社、SREホールディングス株式会社

イエイ

おすすめ度
           

約1,000社との提携で中堅・地元企業まで充実!各種サポートも豊富で安心

  • 提携1,000社以上
  • 運営歴が長い
  • 大手に強い
  • 地元密着に強い
イエイ
こんな人におすすめ
  1. たくさんの不動産会社の査定を受けたい
  2. 他の査定サイトでは対応する会社が無かった・少なかった
  3. サポート体制が充実している査定サイトを使いたい

提携会社数は約1,000社と大型サイトながらも、
「イエローカード制度」で悪徳業者は徹底排除。
「面談相談」「お断り代行」などユーザー目線のサービスも充実。

利用者数 400万人以上 運営開始年 2007年
提携不動産会社 約1,000社
最大同時査定依頼 6社
対応エリア 全国
運営会社 セカイエ株式会社

イエウール

おすすめ度
           

提携社数約1,600社、利用者数1,000万人以上の大型一括査定サイト

  • 提携1,000社以上
  • 運営歴が長い
  • 大手に強い
  • 地元密着に強い
こんな人におすすめ
  1. 地元密着の不動産会社を見つけたい
  2. 他の査定サイトでは対応する会社が無かった・少なかった
  3. メールやLINEの感覚で簡単に査定依頼したい

大手から地元企業まで豊富に見つかる、国内最大級の約1,600社提携。
比較的人口が少ないエリアでも査定対応する会社が見つかりやすい。
チャット形式の査定申し込み画面なので依頼も簡単。

利用者数 1,000万人以上 運営開始年 2014年
提携不動産会社 約1,600社
最大同時査定依頼 6社
対応エリア 全国
運営会社 株式会社Speee

リビンマッチ

おすすめ度
           

対応エリア外でも査定する不動産会社を探してくれるのがうれしい

  • 提携1,000社以上
  • 運営歴が長い
  • 大手に強い
  • 地元密着に強い
リビンマッチ
こんな人におすすめ
  1. 地元密着の不動産会社を見つけたい
  2. 他の査定サイトでは対応する会社が無かった・少なかった
  3. 運営会社も安心できるところがいい

大手から地元密着型まで約1,400の良質企業と提携。
対応外の地域でもスタッフが不動産会社を探してくれるサービスあり。
上場企業の運営で、プライバシーマーク取得など情報保護にも安心感。

利用者数 約440万人 運営開始年 2014年
提携不動産会社 約1,400社
最大同時査定依頼 6社
対応エリア 全国
運営会社 リビン・テクノロジーズ株式会社

まとめ

今回は残債が残っている状態でのマンション売却についてお話させていただきました。

ご自身の状況を考え1人で決断することはとても難しいことだと思います。不動産会社やコンサルタントに相談しましょう。

特に任意売却を選択肢に考えているのであれば、競売しか選択肢がなくならないうちになるべく早く任意売却について検討をしたほうがいいかもしれません。

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