不動産の売却価格が、購入時の価格と比べて高い場合、不動産譲渡所得税が課されるかもしれません。不動産譲渡所得税が発生すると、確定申告によって税金の申告をしなければなりませんが、どのように手続きを行えばいいのでしょうか。

今回の記事では、不動産売却で、確定申告が必要になる条件や、確定申告の手続きの方法について説明していきます。

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不動産売却する方のための確定申告の基礎知識

ではどのような方が、不動産売却において確定申告が必要なのでしょうか。

確定申告が必要になる条件とは?

まず不動産所得税が発生するのは、課税対象となる不動産譲渡所得が0を超える場合です。不動産譲渡所得は、以下の計算式によって算出します。

不動産譲渡所得=売却価格-(取得費+諸経費)

取得費 ①不動産を取得する際にかかった費用の総額-減価償却費
➁譲渡収入金額×5%どちらか高額な方取得するのにかかった費用:購入金額、建築費用、仲介手数料、不動産取得税(不動産の購入時に発生する税金)など
諸経費 売却のためにかかった費用の総額。仲介手数料、印紙税、リフォーム代など

不動産譲渡所得が0を超える場合、不動産譲渡所得税=不動産譲渡所得×税率の税金を納めなければなりません。取得費の計算方法については、当記事の以下で紹介する「譲渡所得内訳書の記載方法」にて確認してください。

参考:土地や建物を譲渡したとき|国税庁

マイホームも課税対象になるの?

一般的にマイホーム用の不動産売却では不動産譲渡所得を控除するための特例(税金を安く抑えるための特例)があるため、不動産譲渡所得税は発生しづらい傾向にあります。不動産譲渡所得税を安く抑えるための特例については、以下で後述する「不動産譲渡所得税を安く抑えるために活用したい特例」を参考にしてください。

手続きを怠った場合は延滞税を課せられる

もし不動産譲渡所得税が発生しているのに確定申告の手続きを怠った場合、どうなるのでしょうか。この場合、法定納付期限の翌日から数えて延滞税(=納付税額×延滞税率)が課せられます(参考:No.9205 延滞税について|国税のお知らせ|国税庁)。

確定申告は売却の翌年の2月16日〜3月15日(土日・祝日の場合はその翌日)が期限ですので、申告を忘れないようにしましょう。

不動産売却の確定申告に必要な書類と記載方法

では、不動産売却をする方が確定申告時に必要な書類や、書類の記載方法について紹介していきます。

必要書類

まず、確定申告では以下の書類が必要です。

「譲渡所得の内訳書」「分離課税用の確定申告書」「確定申告書B様式」は税務署にて取り寄せます。また、「売買契約書」は購入時に利用した不動産会社にて確認してください。

参考:譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書) - 国税庁

譲渡所得内訳書の記載方法

では「譲渡所得の内訳書」の記載方法について説明していきますが、「2面」の記載方法については以下の図を参考にしてください。

<2面>

内訳書1

内訳書2

購入代金の算出

内訳書3

3面には購入代金として、建物(イ)、土地(ロ)の購入代金を別々に記載しなければなりません。売買契約書に建物、土地の購入額が記載されていたら、契約書通りに記載しますが、記載されていない場合は、購入価格と固定資産税評価額を元に、建物、土地の取得費を計算します。

  • 購入価格:3,000万円
  • 不動産の固定資産評価額:2,000万円
  • 建物の固定資産評価額:1,300万円
  • 土地の固定資産評価額:1,200万円

例えばですが、上記の条件の場合の建物、土地の取得費は以下の計算方法によって算出していきます。

  • 建物の取得費:3,000万円×(1,300万円/2,000万円)=1,950万円
  • 土地の取得費:3,000万円-1,950万円=1,050万円

取得費用の計算

また、償却費相当額(ハ)を計算するためには、建物の購入価格と償却率、経過年数(平成29年-平成21年=8年)から計算します。償却率は、以下の手順によって求めてください。

①耐用年数の計算

償却率を求めるためには耐用年数を計算しなければなりません。耐用年数の計算には、法定耐用年数が必要であり、「耐用年数(建物・建物附属設備)|国税庁」から売却する不動産の法定耐用年数を確認することができます。

<主な法定耐用年数>

  • 鉄骨鉄筋コンクリート:47年
  • れんが造:38年
  • 木造:22年

耐用年数は、以下の計算式によって算出しますが、築年数が9年の場合の耐用年数は、(22年-9年)+9年×0.2=9年です。

築年数 耐用年数の計算式
法定耐用年数を全て経過 法定耐用年数×0.2(端数切り捨て)
耐用年数を全て経過していない (法定耐用年数-築年数)+築年数×0.2(端数切り捨て)

②償却率の計算

償却率は、耐用年数を元に「減価償却資産の償却率表|国税庁」から確認します。

償却率表

今回、購入した年が平成21年、耐用年数が9年であるため、償却率は0.112です。

③償却費相当額の計算

償却費相当額は、建物の購入額×0.9×償却率×経過年数であるため、19,500,000円×0.9×0.112×815,724,800になります。よって取得費は、(イ)土地の取得費+(ロ)建物の取得費-(ハ)償却費相当額から、19,500,000円+10,500,000円-15,724,800円=14,275,200円です。

譲渡所得金額

譲渡所得金額

次に「4譲渡所得金額の計算をします。」の記載方法について説明しますが、不動産の所有期間が5年以下の場合は、「区分」に短期、5年を超えている場合は長期に〇をつけてください。また、Aには売却価格、Bには取得費と譲渡費用の総額、CにはAからBを差し引いた金額を記載します。

Eには、Cから「D特別控除額」を引いた額を記載してください。特別控除については、「不動産譲渡所得税を安く抑えるために活用したい特例」にて後述します。譲渡所得内訳書の記載方法について詳しくは「譲渡所得内訳書の記載方法|国税庁」を参考にしてください。

確定申告書の記載方法

続いて確定申告書の記載方法について紹介していきます。

不動産譲渡所得税の計算

まず、確定申告書の記載方法を確認する前に不動産譲渡所得税の計算が必要です。不動産譲渡所得税は、不動産譲渡所得×所得税率によって算出しますが、税率は以下の通りになります。

不動産の所有期間 税率
5年以下 30%
5年超 15%

先ほどの例では所有期間は、8年になるため、不動産所得税は、53,964,000円×15%8,049,600円です。

分離課税用確定申告書の記載方法

また、不動産譲渡所得税を申告する方は、確定申告書Bとは別に、分離課税用の確定申告書を使用します。分離課税用の確定申告書の記載方法は以下の図の通りです。

分離課税用の確定申告書

確定申告書Bの記載方法

また、確定申告書Bには、税金の計算の項目に、譲渡所得税の額と一般所得税の額の合計額を元に。「税金の計算」の項目を埋めていきます。

確定申告書B

上記の図のように記載していきますが、記載方法に関して詳しくは、「確定申告書の記載方法|国税庁」を参考にしてください。

不動産譲渡所得税を安く抑えるために活用したい特例

続いて不動産譲渡所得税を安く抑えるために利用できる特例について紹介していきます。

マイホーム売却の特別控除

まず、マイホーム用の不動産を売却する方は、不動産譲渡所得から3,000万円の特別控除を受けることができます。この控除を適用させるためには、確定申告時に住民票除票(不動産の住所を管轄する役所にて発行可能)を提出しますが、住民票除票は売却から2ヶ月が経たないと発行されません。

参考:マイホームを売ったときの特例|国税庁

利用要件

また、利用するためには以下の要件を満たす必要があります。

  • 自分が暮らしていた不動産である
  • 売手・買手が家族でない
  • 2年以内に不動産譲渡所得に関わる特例を受けていない

計算例

先ほど文中で紹介した例で、この控除を適用させると不動産譲渡所得税は、 (53,964,000円-30,000,000円)×15%=3,594,600となり、控除を適用させる前と比べて400万円以上の節税効果があります。

軽減税率の特例の適用

売却する不動産に、マイホーム用に10年以上、暮らしていた場合、不動産譲渡所得税の税率の軽減措置を適用させることが可能です。

  • 不動産譲渡所得の6,000万円までの部分:10%
  • 不動産譲渡所得の6,000万円を超える部分:15%

軽減措置を適用させた場合の税率は上記の通りになります。軽減措置を適用させる場合は、確定申告時に売却する不動産の登記事項証明書を一緒に提出してください。

参考:マイホームを売ったときの軽減税率の特例|国税庁

計算例

先ほどの例で、軽減措置とマイホーム用の特別控除を適用させた場合の、不動産譲渡所得税は、(53,964,000円-30,000,000円)×10%=2,396,400になります。

マイホーム買い替えの特例

マイホームを売却される方の中には、新しくマイホームを購入する方も少なくないでしょう。マイホーム用の不動産を買い替える方は、新規の不動産の購入価格を不動産譲渡所得の控除に含めることができます。

参考:特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁

<必要書類>

  • 新規で購入する不動産の明細書(税務署にて取り寄せる)
  • 買い替えの特例に関する届出(税務署にて取り寄せる)
  • 新規で購入する不動産の取得期限延長承認申請書(税務署にて取り寄せる)
  • 旧不動産の登記事項証明書
  • 売買契約書など新規不動産に関する書類

この控除を適用させるためには、上記の書類が必要になりますが、先ほど紹介した軽減措置、特別控除と併用することはできません。そのためどちらの特例を適用させた方が、節税効果が高いのかを比較した上で、適用させる特例を決めましょう。

利用要件

この特例を利用するためには、以下の要件を満たすことが必要です。

  • 売却する不動産の住居期間が10年以上、かつ売却年の1月1日にて建物・土地の所有期間が10年を超えていること
  • 売却年の昨年から翌年までの3年の間に移住先の新居を購入していること
  • 売却価格が1億円以下

計算例

先ほど文中で紹介した条件で、新規で購入した不動産の価格が4,000万円の場合、買い替えの特例を利用すると、不動産譲渡所得税は、(53,964,000円-40,000,000円)×15%2,094,600円になります。

譲渡損失が発生したら一般の所得税が安くなる?

売却する不動産のローンを売却で得たお金で返済することは珍しくありませんが、売却する方の中には、売却しても完済できない方もいるでしょう。

もし、売却しても完済できない場合は、譲渡損失という名目で「購入時の価格-売却価格-購入時にかかった諸経費」を、売却年から3年間、一般所得の控除に含めることが可能です。

  • 購入時の価格5,000万円
  • 売却価格4,000万円
  • 諸経費200万円
  • 所得税率10%

つまりは上記の条件の場合、年間あたり(5,000万円-4,000万円-200万円)×10%80万円の税金が浮くことになります。

参考:住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき|国税庁

必要書類

譲渡損失を適用させるためには、確定申告の際に以下の書類を提出してください。

利用要件

また、譲渡損失が適用されるためには、以下の二つの要件を満たさなければなりません。

  • 売却した不動産の所有期間が売却年の1月1日時点で5年を超えている
  • 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下である

買い替えに伴う譲渡損失にも特例は適用される

不動産売却後に、新しくマイホーム用に不動産を購入したことで、住宅ローンが残る場合もあるでしょう。先ほどと同様にこの場合も、「新しいマイホームの購入代金-旧マイホームの売却価格」を譲渡損失として所得控除に含めることができますが、以下の条件を満たしている方が対象です。

  • 売却した不動産の所有期間が売却年の1月1日時点で5年を超えている
  • 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下である

必要書類

また、新しくマイホームを買われた方が譲渡損失を適用させるためには、先ほどの書類に加えて、以下の書類を確定申告時に提出してください。

  • 売却した不動産・新規不動産の関連書類
  • 売却した不動産・新規不動産の登記事項証明書
  • 売却した不動産・新規不動産の売買契約書
  • 住民票の除票
  • 住民票

参考:マイホームを買換えた場合に譲渡損失が生じたとき|国税庁

まとめ

以上が不動産売却時に発生した不動産譲渡所得税の確定申告をするために必要な知識になります。少しでも譲渡所得税を抑えたい、または確定申告書の記載方法がわからない方は、税理士へ相談しましょう。

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